「AKKODiS社内ハッカソン2026」数千万円損失という深刻な現場の課題解決に取り組んだチームが最優秀賞に
2026.08.17
2026年6月13日・20日の2日間にわたり、関西初となる社内ハッカソンを開催しました。関西圏・中京圏在住者を中心に約50名が参加し、Microsoft Power PlatformやMicrosoft Copilot Studioなどを駆使して業務課題の解決に挑戦しました。最優秀賞に輝いたのは、実際の現場で直面した数千万円規模の損失につながる課題の解決に挑んだチームです。部門を越えた「融合(Fusion)」を通じて、多くのイノベーションが生まれた当日の様子をレポートします。
#Fusion Activators #生成AI #Microsoft Power Platform #ハッカソン

開催の背景
AKKODiSは「日本企業を、世界企業へ、現場変革から。」というビジョンのもと、従業員一人ひとりが変革の担い手となる「Fusion Activators」に注力しています。今回のハッカソンは、その活動を象徴するイベントです。社員が部門の垣根を越えて融合(Fusion)し、Microsoft Power PlatformやMicrosoft Azure OpenAIなどの先端技術を活用しながら、チームが一丸となり1週間の開催期間で業務課題を解決するプロダクト開発に挑戦する機会になりました。
イベント概要
| テーマ | Hack the Future with Fusion Activators ~「日本企業を、世界企業へ、現場変革から。」の実現のため、「身の回りの課題解決」「業務改善」につながるアイデアを実装する~ |
|---|---|
| 開催日時 | 2026年6月13日(土)/ 20日(土) |
| 開催場所 | グラングリーン大阪 JAM BASE 貸会議室 グランフロント大阪オフィス パブリックビューイング(本社) |
| 参加者数 | 約50名 |
| チーム数 | 全10チーム |
Day1 アイデアソンとハッカソン
1日目はガイダンスから始まり、午前中は自己紹介やチームビルディング、アイデアソンを実施しました。午後からは各チームがアイデアを発表し、発表内容を共有するとともにフィードバックをした後、ハッカソンを開始しました。10チームはそれぞれ5人程度で構成され、初対面のメンバーもいましたが、アイデアソンが進むにつれて和やかな雰囲気のなかにも真剣な議論が生まれていきました。
各チームのプロダクト開発には、社内研修の講師を務める7名のメンターがサポートしました。さらに6月15日~19日には、夕方から毎日1時間オンラインでもくもく会を開催し、希望者が参加。行き詰まった点をメンターに相談したり、他チームの途中経過を共有したりしながら、開発を前進させていきました。
メンター

メンターを務めたのは、Microsoft Power Platformや生成AIに関するお客さま向け研修を担当する現役講師7名です。AI活用やローコード開発の専門知識を生かし、各チームに伴走しながら、技術面やチーム運営をサポートしました。
People Development本部 トレーニングデリバリー第2部 デジタルテクノロジーグループ
釣谷 翔平(アイデアソン・ハッカソン担当)
黒木 公太朗(進行)
東口 朔(チーム1・2担当)
秋元 匡子(チーム3・4担当)
新谷 友佳子(チーム5・6担当)
王 洋(チーム7・8担当)
久野 凌(チーム9・10担当)
Day2 ハッカソン・成果発表

2日目の午前中は、グラングリーン大阪 JAM BASE 貸会議室とグランフロント大阪オフィスの2会場で開発の追い込みが行われ、さらに緊張感に包まれました。
午後からいよいよ初戦ピッチが始まりました。各チームに与えられた時間は説明が6分、質疑応答が3分。限られた時間のなかで開発したプロダクトの概要や解決を目指す業務課題、開発における工夫などを、時折笑いも交えながら熱意を込めて発表しました。
質疑応答では、審査員や参加者から鋭い質問が寄せられ、各チームはその場で的確に回答しました。参加者は他チームの発表に真剣に耳を傾け、特に優れたポイントでは会場から「おおっ」と感嘆の声も上がりました。

結果発表

結果発表にあたり、まずは審査員からの全体の感想も述べられました。Prime Account本部 副本部長 渡邊は「1週間という限られた期間にもかかわらず、予想を上回る完成度で、審査は本当に悩まされた」と率直な感想を語り、Mobility本部 副部長 片田は「完成度の高さに感銘を受け、非常に興味深く楽しい時間だった」と笑顔を見せました。
感想の後、決勝を逃したものの優秀だった4チームには、Best Business Idea賞などの特別賞が贈呈されました。その後、決戦ピッチで戦った2チームが壇上に上がり、1点差で「ハマ・オカモト」が最優秀賞に決まりました。
【最優秀賞】チーム7「ハマ・オカモト」

スマートフォンを活用して在庫管理の属人化を解消するDXプロダクト。工場内の生産設備に使用される部品や備品の在庫管理は、日々の業務のなかで後回しにされやすく、担当者ごとの経験や判断に依存しやすい領域です。そのため、トラブル発生時に在庫状況を把握できず、生産停止が長期化して数千万円規模の損失につながることもあります。そこで、現場で誰でも使えるスマートフォン対応の在庫管理システムを、Microsoft 365で低コストかつ保守性にも配慮して開発。バーコード読み取りやAI Builderを活用したAI-OCR(Artificial Intelligence Optical Character Recognition)による文字認識で入力ミスを防ぐ実用的な工夫が光りました。
〈講評:Mobility本部 副部長 片田〉
決戦ピッチに残った2チームのプロダクトはどちらも素晴らしく選考に難航しました。そのなかでもお客さまに向き合った、非常に完成度の高いソリューションだったことが決め手になりました。
【準優秀賞】チーム5「Challenge & Happiness本部 SparkTeamTogether」

承認ワークフローをDXする新時代のワークフローアプリケーションのプロダクト。Microsoft Power Apps、Microsoft Power Automate、Microsoft Azure OpenAIなどを活用し、ワークフローの非効率をAIと自動化で解消します。起案者と承認者の間で繰り返す修正・再申請の手間、承認時の目視チェックに伴うヒューマンエラー、承認後の事務処理漏れなども改善。ワークフローを個別に作り込むのではなく、AIの評価ロジックをプロンプトで切り替えられる仕組みで、さまざまな承認業務へ展開できます。初戦ピッチでのトラブルを決戦ピッチで挽回し、高い表現力と説得力も際立ちました。
〈講評:Prime Account本部 副本部長 渡邊〉
惜しくも準優秀賞になりましたが、最優秀賞チームと差はないと思っています。将来性や課題感がとても優れていました。プレゼンで得た内容を検討し、よりよいソリューションにしてほしいです。
【Best Business Idea賞】チーム1「~間に合わんかったわぁ~」

海外子会社とのミーティング調整で発生する、時差を考慮した候補日調整の手間を解消するプロダクト。Microsoft Power Automate、Microsoft Power BI、Microsoft Copilot Studioを活用し、各拠点・担当者の状況の可視化、時差を考慮した候補日の提案、日英メールの下書き作成などを自動化しました。調整業務を大幅に効率化する実用性に加え、課題設定の的確さや業務への貢献度も評価されました。
【Technical Excellence賞】チーム10「AI業務変革推進室」

AI活用の効果を可視化するプラットフォームのプロダクト。Microsoft Copilot StudioとMicrosoft Dataverseを連携して蓄積・更新したAI活用の情報をもとに、Microsoft Power AutomateとMicrosoft Azure OpenAIで効果を自動検証し、その結果をMicrosoft Power BIで可視化。AI活用推進マネージャーが改善点を迅速に把握できる仕組みです。実運用を見据えた工夫が見られました。
【Best Presentation賞】チーム6「HUGGY(Human-centered Utility Group Generating Yields)」

周知タスクを自動で振り分け、重要タスクの見落としを防ぐ通知プロダクト。複数のチャネルに分散した周知情報をMicrosoft Power Automateで自動収集し、Microsoft Azure OpenAIで内容を判定・振り分け、通知やプラン作成も自動化。Microsoft Power BIによる可視化まで一連の流れを実現しました。メンバー全員が未経験ながら、身近な課題を解決した経験を次の挑戦につなげたいという意欲が伝わる発表でした。
【Future Ready Award賞】チーム9「BIG3」

人財配置の意思決定を変革する、データにもとづく人財マッチング基盤を開発。エンジニアのパーソナルデータと案件情報をMicrosoft Copilot Studioで収集し、Microsoft Dataverseに蓄積。営業担当者の経験に頼っていた人財配置を、Microsoft Power AppsとMicrosoft Power BIでデータにもとづいて可視化し、人財と案件をマッチさせます。発想の着眼点が評価され、将来性や運用性にも期待が寄せられました。
審査員からの総括

審査を締めくくった常務執行役員の前田は、お客さまの実際の課題をわずか1週間でプロダクトに仕上げたことを高く評価し、「『やればできる』と率直に感じた」と語りました。その上で前田が強調したのは、技術そのものよりも課題と向き合う姿勢でした。「テクノロジーはあくまでもツールです。課題を見極め、解決に取り組むことは、AIだけではできません」。最後に、今回得た知見をお客さまへの提案や社内での相互学習に広く生かしてほしいと呼びかけ、「これからも“Fusion”によって価値を生み出しながら、技術を磨き、課題を解決していってください」とエールを送りました。
優勝チームコメント
優勝した現在の思い
「優勝したことは率直にうれしいです。私のお客さまの困りごとが採用され、この1週間ですぐに投入できるレベルの高いプロダクトができました。一人では難しい課題だったので、メンバーのみんなには心から感謝をしています。週明けの月曜にさっそくお客さまへ提案に行くつもりです」(岡 大気)
「初戦ピッチ後の結果発表で、決戦に進む2チームに選ばれた時、思わず手をたたいて、『よっしゃー』と声が出てしまいました(笑)。チームでやり切ったので自信もありましたが、優勝が決まりちゃんと評価されたことがうれしいです」(元田 航平)
課題設定の決め手
「数千万円の損失が年に2~3回発生していたというペルソナ設定は、私が担当する現場での実話です。徹夜や借金で疲弊していくお客さまの方々の姿を目の当たりにし、何とかしたいと心から思いました」(岡 大気)
「チームのみんながそれぞれ課題を挙げ、いくつかの候補について議論・検討しました。そのなかで、岡さんの現場での課題がもっとも深刻だったため、全員一致で決まりました」(元山 伸也)
苦労した点と解決策
「この1週間は毎日午後9時にオンラインで集まり、メンバー同士でレビューを重ねながら地道に一歩ずつ改善を積み重ねたことが、課題の解決につながったと思います」(元山 伸也)
「深刻なお客さまの課題にしっかり向き合うため、営業として岡さんに詰め寄り内容の可視化に注力しました。そのように、チームの一人ひとりが役割を明確に持ち、自発的に取り組み、それぞれの成果を結集。まさに“チームAKKODiS”になれたからこそ、課題解決ができたと思います」(元田 航平)
「メンターの技術力が非常に高く、質問するとその場ですぐに返答をしてくれたことに驚きました。本日も締め切りの1分前まで、質問の解決に全力で取り組んでくれました」(濱川 修一)
印象に残ったチーム
「イラストを手書きして、利用者の感情に訴える工夫をされているチームがありました。私たちエンジニアは仕事で効率化を考えがちですが、楽しく仕事をすることの大切さを考えさせられました」(元山 伸也)
「準優秀賞チームは、とにかく熱量がすごかったです。特にいちばんおとなしいと思っていたメンバーが授賞式で涙を見せる姿が印象的でした。ハッカソンに向けて頑張ってきた気持ちが伝わってきて、私もとても感動しました」(濱川 修一)
今後の展望とメッセージ
「ハッカソンは大変勉強になり、多くの刺激も受けました。今回使用したMicrosoft Power Appsは、ほぼ使ったことがなかったため、当初は手間取りましたが、7月から新しい案件も始まることもあり、何かしらで活用できたらと考えています」(郡山 健児)
「エンジニアの方だけでなく、営業など職種の方、初心者の方もぜひ参加してほしいですね。チームのなかで何かしら役割があり、ロールプレイより実践的で、学びが多いからです。また、異業種の方の苦労を間近で見ることで、仕事の相互理解に役立つと感じました」(元田 航平)
AKKODiSハッカソンの今後の展望

表彰後、People Development本部 本部長の和田は、チームの本当の価値は「1+1が2以上になること」にあると語りました。チームを組むと優秀な人に任せきりになりがちですが、目的はあくまで相互学習であり、「できる・できないではなく、参加していく姿勢が何より大切」だと言います。そのためには一人ひとりが役割を果たすことと、失敗したときに素直に謝れる信頼関係が欠かせません。和田は「心理的安全性は、大きな責任を担い、高い成果を発揮できる関係があってこそ意味があります」と述べ、チームはぶつかり合う混乱期を越えてこそ成長するとも話しました。最後に、「実行に必要なのは“勇気”です。この1週間で得た学びを、ぜひこれからの仕事に生かしてください」と締めくくりました。

おわりに
今回のハッカソンは、社員一人ひとりが役割を担い、失敗を恐れず挑戦する情熱あふれるイベントとなりました。わずか1週間で、審査員も驚く実用性の高いプロダクトが数多く生まれ、まさに「Fusion Activators」を体現した取り組みでした。イベントを通じて成長した社員たちは、今後もさまざまなお客さまと向き合い、「日本企業を、世界企業へ、現場変革から。」のビジョン実現につながる本質的な業務課題の解決に挑み続けます。
※記事内容、所属は取材当時のものです。
Fusion Activatorsとは
日常から現場までお客様と業務をともにするテックコンサルタントが、信頼関係と現場理解をベースに本質的課題を特定し、お客様とAKKODiS互いの資産を融合〈Fusion〉して現場改革を目指す、当社ならではのサービスです。


