コムニック:業務活用率82.9%を実現。48名のエバンジェリストによる全社AI活用プロジェクト
2026.04.27

- クライアント
- 株式会社コムニック
- 担当部署
- AI推進室
- 業界
- ITソリューション
- 支援内容
- AIエバンジェリスト研修
- プロジェクト概要
-
株式会社コムニックは、ITの力でお客さまの課題を解決することを軸に、システム開発・IT基盤の設計構築・ITコンサルティング・クラウドサービスを活用したソリューション提供を行う企業です。通信・製造・金融など幅広い業種に対し、上流工程からリリース後の運用まで一気通貫で支援できる体制を強みとしています。
2025年8月、同社は全社横断でAI活用を推進する専門組織「AI推進室」を発足させました。推進室は全社的な現場支援・教育設計・ガイドラインの標準化・活用状況の把握とPDCAのオーケストレーションを担う組織。経営層も巻き込み、トップダウン体制でAI活用を推進しています。
発足後、推進室はプロジェクトマネージャーへのヒアリングとアンケートを組み合わせた全社調査を実施。これにより、「AI活用の断片化」「個人間のスキル格差」「ナレッジの共有不足」という3つの課題が明確になりました。 これらに対応すべく、AKKODiSのAIエバンジェリスト研修を導入。48名のプレイングマネージャー層を対象に実施した結果、研修後の業務活用率82.9%、週複数回のAI利用率94.3%という高い成果が得られました。
今回の取り組みについて、星野晃良さま(株式会社コムニック AI推進室/上級SE)、石切山 涼哉さま(AI推進室 サブリーダ)、神谷 将暉さま(AI推進室)、講師を務めた石川大(AKKODiSコンサルティング People Development本部 Education Evangelist)に話を伺いました。
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課題背景〜成果までの具体事例をご紹介
- 抱えていた課題
- 利用者・非利用者のAI活用格差
- 成功事例が社内共有されず、「知っている人だけ得をする」状態に
- プロジェクト数が多く、AI推進室の個別伴走が困難
- AKKODiSの取り組み
- 研修は「リスク回避→基礎操作→業務活用」の3ステップ
- Pythonコード生成で成功体験を得る
- 所信表明ディスカッションによる自分事化
- プロジェクトの成果
- AIの業務活用率82.9%、週複数回利用率94.3%
- ドキュメント業務からコード生成まで活用用途が多様化
- 社内実情の把握と新たな課題発見につながった
抱えていた課題
「知っている人だけが得をする」状態を変えたい
—研修導入以前、社内のAI活用はどのような状況でしたか?
星野さま: 最大の課題は、AI活用の断片化でした。全社的に見ると、「AIの利用者・非利用者」「AIの活用プロジェクト・未活用プロジェクト」の差がとても大きかったです。プロジェクト単位で統一された活用ルールがあるわけではなく、あくまで個人が自分の裁量で使っている状態でした。そもそも「手段としてAIを活用する」という認識がない社員も多く、組織内で個々の学習速度にバラつきがあることが弊害でした。 また、客先常駐案件では、お客さまの環境によって利用に制約があるプロジェクトも多く、「使えません」で終わってしまいがちでした。
コムニック
AI推進室 リーダ
星野 晃良さま
—ナレッジ共有の不足についても教えてください。
星野さま: 一部の最新技術が好きな社員は積極的に試していましたが、その知見がチームや組織に広がることはありませんでした。成功事例や「実務でどのような使い方をすると効果が出るのか」という型が社内で共有できていませんでした。結果として、「知っている人だけが得をする」構造が生まれ、使いこなせる人とそうでない人のスキルギャップがどんどん広がっていく状況でした。
AKKODiSの取り組み
課題に寄り添ったカスタマイズで、約半月でスピード決定
—このような課題に対し、なぜ研修という形での対応を選んだのですか?
星野さま: 当社は受託開発やSESの案件が多く、抱えるプロジェクト数が非常に多い。しかもニーズや環境制約が案件ごとに異なります。担当する工程も、常駐先か自社開発かも、業種もバラバラです。AI推進室が個別に伴走しようとすると、どうしてもボトルネックになってしまう。AI活用を「一部の社員の取り組み」に止めず、「組織の取り組み」にするには、研修という形で共通言語を作り、最低限のスキルラインを短期間で揃えることが課題解決の近道だと判断しました。
—AKKODiSの研修を選んだ経緯を教えてください。
星野さま: 両社の管理層にご縁があり、ご紹介いただいたのがきっかけです。初回打ち合わせの時点から、当社の課題や現場の制約事項を前提に、実務に落とし込むための踏み込んだ提案をしていただけました。約半月という短い検討期間で導入を決めたのは、カスタマイズ前提で、具体的な研修内容が見えたことが大きな理由です。
—今回の受講者と、研修のカスタマイズ内容について教えてください。
星野さま: 受講者は各プロジェクトから選抜した48名。主に課長クラスのプレイングマネージャーです。現場を理解しながら自ら手を動かし、チームへ展開できる推進メンバーを選抜しました。AIスキルの高さよりも、研修で得た内容を個人利用で終わらせず、チームへ広げていける立場かどうかを重視しました。
研修は「リスク回避→基礎操作→業務活用」の3ステップ構成でした。AIエバンジェリストとして社内啓蒙を担う立場になるには、まずは自らが安全な使い方を正しく理解していることが前提です。危険な使い方を知らないまま人に広めてしまうリスクを避けるためにも、最初にリスク回避について学習しました。
また、ITエンジニア企業の特性を踏まえ、「AIにPythonコードを書かせ実際に動かすコンテンツ」も組み込みました。研修の最後には、各自が自身のプロジェクトでの活用イメージを表明し、参加者同士で意見を出し合うディスカッションの場も設けました。
AKKODiS
People Development本部 Education Evangelist
石川 大
AKKODiS 石川: Pythonコード生成の授業では、研修用PCにPythonの実行環境をセットアップして、生成したコードが実際に動くところまでを体験しても らいました。日常業務に直結するヒントになると同時に、「自分が生成させたものが動く」という成功体験も得られます。
神谷さま:Pythonコード生成は特に印象に残っています。AIを使わずにコーディングしてきた身として、自分が生成させたコードが実際に動く瞬間は大きなインパクトがありました。受講者の方々にとっても、それが「自分の業務にも使ってみよう」という意識変化の起点になっていたと思います。
—他に研修で印象的だったことは?
石切山さま: 普段バラバラなプロジェクトで業務をしているメンバーが一堂に会したことで、部署を超えた横のつながりが生まれました。ディスカッションでは「うちもそういう悩みがある」「こういう使い方ならできるんじゃないか」と意見が飛び交い、一体感が生まれていました。
コムニック
AI推進室
石切山 涼哉さま、神谷 将輝さま
プロジェクトの成果
研修後のAI業務活用率は82.9%
—研修を振り返って、どのような成果がありましたか?
星野さま: 受講後アンケートの結果は、5段階で全体満足度3.91。評価1・2の回答はゼロでした。研修後の業務活用率は82.9%、週に複数回AIを利用している割合は94.3%に達しました。
活用シーンは、文章添削・議事録作成・提案資料作成などのドキュメント業務から、コード解析・エラー対応・脆弱性対応の知識参照まで多岐にわたっています。
AI推進室が間に入って、各プロジェクトの成功事例をテンプレート化して社内共有したり、「この業務にはこのやり方で導入すると効果が出る」という型を作ったりすることで、現場の障壁を取り除いていきたいと考えています。単なるツール研修であれば「扱えるようになった」で終わりですが、エバンジェリスト研修だったからこそ、組織の実情を可視化し、次のアクションを発掘できた。そこが今回の本質的な価値だと感じています。
今後の展望
各プロジェクトを支援しながらPDCAを回す、AI活用の伴走組織を目指す
—目指す組織像を教えてください。
星野さま: AIは特別な道具ではありません。業務の質やスピードを上げるための当たり前の選択肢として、組織に根付く状態を目指しています。全プロジェクトでAIが活用され、活用事例が組織の資産として循環していく。AI推進室は、各プロジェクトを支援しながらPDCAを回す、AI活用の伴走組織になりたいですね。
—AKKODiSに今後期待することを教えてください。
星野さま: 受講者アンケートで上位に挙がったニーズは「特定業務への具体的な適用方法」「高度なプロンプト活用」「チームへの推進方法」の3つでした。この先、業務領域別で具体的な活用手法を深掘りできる研修があると効果的だと考えています。 レベル別の内容の拡充についても同様で、初心者向けのプロンプト入門から、AIエージェントを活用した高度な自動化研修まで、段階を追って学べる体系があると理想的です。
AKKODiS石川: 業務プロセスごとのAI活用ワークショップ研修は、今まさに設計中です。受講者が持ち帰ってすぐ使えるプロンプトを各グループで作り上げていくスタイルを想定しています。参加者が増えるごとにナレッジが蓄積され、御社の資産になります。
星野さま:それからもう一点、現場の最も大きな障壁は客先環境による AIの利用制限です。だからこそ、技術的な知識に加えて、顧客にAI活用を納得してもらうための提案スキルを身につける研修があると、効果がさらに広がると感じています。
AKKODiS石川: 顧客提案に関しては、AI活用のメリットと課題を整理しながら、プロジェクトの課題解決に結びつけ、プレゼンテーションを作成する内容が良いかもしれませんね。すべてのプロセスで生成AIを活用できます。
星野さま:今回の研修を経て、我々の組織には何が必要か、具体的に言語化できました。ぜひ今後もお力を貸していただければと思っています。
AKKODiS石川:こちらこそ、お客さまのリアルなニーズを直接教えていただける貴重な機会をありがとうございました。これからも一緒に形にしていきましょう。
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